無題
神様だって殺してしまうぐらいに
君は俺を楽しませてくれるんだ
完全にイカれた倫理観も感情も
なんだか愛おしい これが恋か
無題
土曜日の朝 ご飯も食べずに
誰も幸せにならない話を
ずっと考えていた
雨が止んだから 外に出よう
雀が鳴いている 電柱に連なっている
クソみたいな感情はずっと俺の中にいて
何かを得たり 失ったりしながら
俺の脳を巣食っている
■
温かいマフラーの匂い
少し寂しそうだね
きっと俺はまた思い出す
赤い夢と季節の終わりを
草臥れた空に 目一杯の優しさを放って
愛しい日々とさよならをしよう
いつかまた会えるよ その時は笑顔で居てほしいな
約束はいらない そう思うよ
無題
人は何かを得たり失ったりしながら
いつもあとで大切さに気付いて
それでも少しずつ理解したりして
君の笑顔が少しずつ増えていく
育つ空に夢が吸い込まれていって
優しかった季節が桃色に染まるとき
いつか終わる
いつか終わるんだ
■
君が必要な季節ならもう終わったよ
いつも来るのが遅いから わざとだよね
昨日も今日もどこか味気なくて
おかしくなったふりをして笑ってる
もう何もないよ 君の両手には何も
僕の両手にも何も それでいいんだ
少しずつ薄くなっていく印象と
少しずつ濃くなっていく夕暮れが
空の行方
人は皆拠り所を捜している
明日になったら辛いことも忘れて
犯した過ちも罪も全部忘れて
普通の幸せに溺れて死ねるなら
空の行方 だれも知らないのに
似たような気持ちをずっと探して
明日が瓶の中に入っているのに
あの子は割ってしまった わざと
みんな拠り所を探してる
愛してくれる人を探してる
もういない
だれもいない