authority

貴方は斜陽差す部屋でピアノを弾いて
まだ帰らない彼をずっと待っている
鍵盤は一つずつに意味を持っていて
叩いては適当な音を鳴らしている

許されることに怯えないで
優しさは怖くないよって
怖いよ 触らないでくれ
近寄らないでくれ

咎人は今日もミシンを動かしている
タイプライターの音が喧しいな
白日、僕の頬を撫でる青い月が
壊れた鍵盤の破片を星に変えた