無題

どんなに近づいても そこに貴方はいない

行かないでよ

君の頬を伝うものは 海だ

 

どうしてそんな風に

涙を流すの

君は何も悪くないんだから

泣かなくていいんだよ

 

ああ、いつか観た映画みたいに

上手くはいかないけど

あの空と白い雲と

綺麗な空気があればいいでしょ

 

どんなに近づいても そこに貴方はいない

行かないでよ

遠くなっていく 影を未だに追うさ

いつも通りと変わらぬ日々の中で

僕らは 摩耗していく

それでもまた会える日を楽しみに

 

さあ