無題

網戸越しに見える貴方の機微も

どうでも良かったあの人の荼毘も

思い出す度に記憶を壊して

溢れ出したそれが侵食する

 

身体を蝕んでいく

感覚を壊していく

間隔が解らなくなっていく

僕は人のままでいられるの?

 

手術室のメスで壊れた頭を開頭

電極を刺して僕を直してください

出来るならもう思い出させないで

嬉しいことも 悲しいことも